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ホーム > 新着情報 > 南極の岩石が語る27億〜24億年前の地球、長く続いた高温の地質環境を解明。国際誌の「Polar Science」に掲載されました。
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ホーム > 新着情報 > 南極の岩石が語る27億〜24億年前の地球、長く続いた高温の地質環境を解明。国際誌の「Polar Science」に掲載されました。
2026.03.16
研究ニュース
南極のナピア岩体は、地球でもっとも古い大陸地殻の記録を残す地域の一つとして知られています。ナピア岩体にあるクロノス山の岩石を詳しく分析し、約27億年前に形成された大陸地殻と、その後長く続いた極めて高温の地質活動の歴史を明らかにしました。
研究では、花崗岩起源の「珪長質片麻岩」と、玄武岩起源の「苦鉄質グラニュライト」の全岩主成分・微量成分・希土類元素分析のほか,ストロンチウムとネオジムの同位体分析など,高精度な化学分析を行いました。また鉱物のジルコンを分離し、ウラン・鉛年代測定を行いました。これらの結果から、珪長質片麻岩は27億6千万年前に大陸地殻が部分的に溶けてできたマグマを起源とする岩石であることがわかりました。また苦鉄質グラニュライトは、マントル由来の玄武岩質マグマに近い特徴を持ち,この地域の高温環境をもたらした熱源の可能性が示されました。ジルコン年代測定では、約26億,約25億,約24億年の年代値も得られました。
ナピア岩体では1000~1100℃を超える「超高温変成作用」が起こったことが知られていますが、今回の研究は、こうした超高温およびのちの高温環境が長期間にわたって続いていた可能性を示しています。南極の岩石に刻まれたこうした記録は、太古代から原生代にかけて大陸がどのように形成・成長していったのか、どのような地殻の熱履歴があったのかを理解する手がかりとなります。
Shin-ichi Kagashima, Miku Endo, Hiroko Sato, Kenichiro Tani, Rikako Nohara-Imanaka, YoshimitsuSuda,
2026, Neoarchean to Paleoproterozoic tectono-thermal events in Mt. Cronus, Napier Complex, East Antarctica. Polar Science, 47, 101361.
https://doi.org/10.1016/j.polar.2026.101361
