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2026.09.02

研究ニュース

自然界の縞模様はどうやってできる? ~同じ物質でも異なるメカニズムで縞模様をつくることを発見

 自然界には、誰かが設計したわけでもないのに、規則正しい縞模様が勝手に現れることがあります。その代表例の一つが「リーゼガング現象」と呼ばれる現象です。試験管の中の化学反応で、規則的な縞模様が勝手に浮かび上がる現象です。しかし、このリーゼガング現象の縞模様がどのような過程を経てつくられるのかについては、100年以上にわたる研究でも十分には分かっていませんでした。
 本研究では、骨や歯の主成分として知られるアパタイトと同じ仲間である「フルオロアパタイト」をもちいてリーゼガング現象を発現させたところ、物質の濃度を変えることで、①フルオロアパタイトが析出した領域と析出してしない領域が直接つくられて縞模様が形成されるメカニズムと、②いったん広い範囲にフルオロアパタイトの前駆体物質が析出し、その後に空間的に分離して縞模様が浮かび上がるメカニズムという、二つの異なる形成メカニズムがあることを明らかにしました。これら二つのメカニズムはこれまでにも知られていたものの、同じ物質が条件によって縞模様の形成メカニズムを変えるということは知られておらず、世界で初めての発見となります。
 この結果は、最終的にできた模様を見るだけでは分からない「物質がどのような道筋を通って縞模様という特殊な構造をつくるのか」が、周囲の条件によって変化することを示しています。自然界に見られる縞模様がどのように生まれるのかを理解することにつながるとともに、将来的には物質が形づくられる過程を制御し、新しい材料を設計するための基礎につながる成果です。
 本研究は、卒業研究として取り組んだ播摩さん、現在卒業研究に取り組んでいる武田さんと、理学部の並河教授によって行われ、国際学術誌「Frontiers in Physics」に掲載されました。

(論文情報)
表題: Bifurcation Between Pre-and Post-Nucleation Models in Fluorapatite Liesegang Patterns 著者: K. Harima, T. Takeda, H. Nabika
掲載誌:Frontiers in Physics, 14, 1892087 (2026). DOI. https://doi.org/10.3389/fphy.2026.1892087

本研究で作成したフルオロアパタイトの縞模様。

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