Employment encyclopedia
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物理学
理化学研究所
仁科加速器科学研究センター RHIC物理研究室
2020年入所
当時の理学部物理学科で力学、電磁気学といった基礎から特殊相対性理論、量子力学、物理実験について学び、卒業研究に取り組みました。学部卒業後は博士課程前期・後期へと進学し、固体中の陽子スピンを制御して素粒子原子核実験に利用する偏極ターゲット、クォーク・グルーオンレベルでの陽子の内部構造について研究しました。特に博士後期課程での研究はスイスにある CERN という研究所に常駐して、現地の共同研究者とともに実験を行いました。
現在は理化学研究所 仁科加速器科学研究センター RHIC物理研究室に基礎科学特別研究員として勤め、アメリカのブルックヘブン国立研究所における sPHENIX 実験に参加しています。RHIC 加速器によるビーム粒子同士の衝突で生成される粒子の位置を測定する Intermediate Silicon Tracker 検出器を担当しており、装置の運転や性能向上、収集したデータの解析を行っています。
学生時代も現在も物理学の原子核実験を行っており、大学の授業や研究で学んだ全てが直接仕事に活きています。指導教員からは物理の実験家として必要な知識・技術・経験を学びました。学生時代に海外で活動する機会(学部で 2 週間、博士前期で数ヶ月、博士後期で約 4 年間)があったため、英会話のみならず海外で生活した経験は非常に貴重で、他有名大学の人とも差別化できる強力なスキルになりました。
私の専門は陽子の内部構造ですが、この分野で大きな成果を上げているのが理化学研究所です。アメリカで新たに始まる sPHENIX 実験に従事する研究員を募集していることを知り、飛びつきました。山形時代とは異なる知識や技術を習得できることも魅力的な点でした。
研究は楽しいです。何年も手掛けてきた装置がようやっと動きだした瞬間、自分のアイデアがプロジェクトで活躍したとき、研究結果をまとめることができて苦労が報われたときなど記憶に残ることがたくさんあります。
現在取り組んでいる sPHENIX 実験を完遂させることが第一の目標です。次世代実験のプロジェクトにも参画して実験装置の設計といった中核的な役割を果たしたいと考えています。現在は研究員ですが、ゆくゆくは大学教員として新たなプロジェクトの提案や後進の育成もできればと思っています。
自分自身の興味や向き不向きを知るのがいいと思います。人との会話や多様な活動経験などをたくさんすることが良いと思います。チャンスはあらゆるところにあり、思いがけないものかもしれません。物事には積極的に挑戦するのがいいでしょう。
日本で唯一の自然科学の総合研究所として物理学、工学、化学、数理・情報科学、計算科学、生物学、医科学など広い分野で研究を進めている。研究成果を社会に普及させるため、大学や企業との共同研究や受託研究等から産業界への技術移転を積極的に進めている。
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