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ホーム > 新着情報 > 大学院理工学研究科博士後期課程1年の秋田幸太郎さんが第33回国際シロイヌナズナ研究会議でポスター発表を行い、研究成果がPhysiologia Plantarum誌に掲載されました。
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ホーム > 新着情報 > 大学院理工学研究科博士後期課程1年の秋田幸太郎さんが第33回国際シロイヌナズナ研究会議でポスター発表を行い、研究成果がPhysiologia Plantarum誌に掲載されました。
2024.02.06
研究ニュース
植物にとって生重量の90%ほどを占める水の獲得はその生存に必須です。水の吸収をする根は、土の中で水の多い方向を感知して、その方向へ根を曲げて水を獲得しようとします。この応答は水分屈性と呼ばれていますが、この仕組みは解明されていません。今回、実験で良く用いられるシロイヌナズナという植物を用いて、植物ホルモンの1つであるオーキシンが水の勾配を感知した後に合成され、それに対して根が応答することで水分屈性が抑えられることを、オーキシンの合成や輸送、応答、さらには水分屈性に必要な遺伝子がはたらかない植物を用いて証明しました。根には、植物の地上部が倒れないように地面に固定する役割も持っています。オーキシンは、根を下方向に曲げる現象(重力屈性)や側根の形成に促進的にはたらきます。シロイヌナズナでは、十分な水を得られる条件になったときに、根の過度な屈曲を抑えることで、根を深く広く張るようにオーキシンを利用しているのかもしれません。このように、本研究成果は、シロイヌナズナの水分屈性の仕組みの一端を明らかにしただけでなく、将来的に水資源が限られた環境で効率的な水分の獲得と成長のバランスを最適化した植物の育種に貢献すると期待されます。この成果を秋田さんは、2023年6月5日から6月9日に千葉県幕張メッセで行われた第33回国際シロイヌナズナ研究会議(https://icar2023.org)でポスター発表をしました。また、本研究成果を、「Auxin biosynthesis, transport, and response directly attenuate hydrotropism in the latter stages to fine-tune root growth direction in Arabidopsis」という論文にまとめ国際学術誌Physiologia Plantarumに2023年10月19日付けで発表しました(https://doi.org/10.1111/ppl.14051)。
※この活動に対し、山形大学校友会 令和5年度事業「大学院理工学研究科博士課程学生研究発表奨励事業」による支援を行っております。