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2024.04.02

研究ニュース

大学院理工学研究科博士前期課程1年の深瀬貴代さんが、宮城県で行われた令和5年度化学系学協会東北大会および日本化学会東北支部80周年記念国際会議にて、Amyloid-βタンパク質の凝集に対するGanglioside-GM1の作用に関する研究についてポスター発表を行い、Excellent Poster Awardを受賞しました。

アルツハイマー病は、Amyoid-β (Aβ) と呼ばれるタンパク質が脳内で凝集し蓄積することで発症すると考えられています。Aβの凝集プロセスの解明はアルツハイマー病の発症メカニズムの解明や治療薬開発に貢献するため、広く研究が進められています。その中で、凝集因子の1つとしてGanglioside-GM1 (GM1) と呼ばれる糖脂質の影響が示唆されています。深瀬さんは、より生体内に近い環境でGM1の影響を確認するため、生理学的に適切である低Aβ濃度条件下で実験を行い、GM1の作用を調査しました。その結果、GM1はAβ凝集体の構造を変化させる可能性があることが分かりました。また、高いAβ濃度条件と比較して、生理学的に低いAβ濃度の方がこのGM1の作用が強く発現することが分かりました。これは、実際の生体内においてもGM1がAβ凝集に関与している可能性が高いことを示唆するとともに、生理学的な低濃度で実験することの重要性を提唱しています。今回、深瀬さんは宮城県の東北大学で行われた令和5年度化学系学協会東北大会および日本化学会東北支部80周年記念国際会議(2023年9月8日~10日)の国際学会において、その研究結果をまとめたポスター発表を行い、Excellent Poster Awardを受賞しました。

※この活動に対し、山形大学校友会 令和5年度事業「大学院理工学研究科博士課程学生研究発表奨励事業」による支援を行っております。