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2024.04.09

研究ニュース

理工学研究科大学院修士課程1年生の荒川泰政さんが物性研究所スパコン共同利用・CCMS合同研究会「計算物質科学の現在と未来」で優秀ポスター賞を受賞

令和6年4月3日~4日に東京大学柏キャンパスで行われた物性研究所スパコン共同利用・CCMS合同研究会「計算物質科学の現在と未来」で、理工学研究科大学院修士課程1年生の荒川泰政さんが優秀ポスター賞を受賞しました。題目は、「機械学習力場を用いた大規模シミュレーションによる銀イオン伝導ガラスAgI-As2Se3のイオンダイナミクス解析」で、学部4年生時の卒業研究の成果です。室温では電気を流さないAgIとAs2Se3を混合し、溶融・急冷によってガラス化することで、室温で非常に高いイオン伝導性を示すことが知られていますが、そのメカニズムは未解明です。今回、量子力学を基盤とした原子スケールのシミュレーションを深層学習の技術を使って加速することで、ガラス化によるイオン伝導性の発現を定量的に再現することに成功しました。シミュレーションで得られた個々の原子の動きをより詳細に解析することで、ガラス形成がどのようにイオン伝導を加速するか解明できると見込まれます。さらに、このようにして得られたメカニズム理解をもとに材料設計を行うことで、イオン伝導性材料を用いる燃料電池や蓄電池の高性能化に貢献することが期待されます。

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