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2020.10.07
研究ニュース
理工学研究科修士2年の椎野浩也さんが、第93回日本生化学会大会において若手優秀発表賞を受賞しました。
真核細胞内には脂質二重層で囲まれたオルガネラと呼ばれる構造が発達しています。オルガネラが正常に機能するためには、オルガネラ膜の主成分であるリン脂質が、そのオルガネラ膜にとって適切な組成で維持されることが重要ですが、水に溶けづらい脂質がどのようにオルガネラ膜間を移動するのかは不明な点が多く残されています。椎野浩也さんは、ミトコンドリア-小胞体間におけるリン脂質の合成や輸送を特異的に阻害する化合物を、東京大学創薬機構のFull library(約22万種の化合物)から単離することに成功しました。今後、単離した化合物を用いた解析を行うことで、ミトコンドリア-小胞体間におけるリン脂質合成輸送機構の解明に貢献できると期待されます。
講演タイトル(第93回日本生化学会大会)
ミトコンドリア-小胞体間におけるリン脂質合成酵素及び輸送因子阻害剤の探索(Searching inhibitors of phospholipid synthesis and transport between mitochondria and the endoplasmic reticulum)