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2021.10.11
在学生へ
造礁サンゴは熱帯・亜熱帯の浅海に生息する動物です。体内に褐虫藻を共生させていること、炭酸カルシウム(CaCO3)の外骨格を有することが特徴として挙げられます。造礁サンゴ生息域の環境条件では、熱力学的に安定で形成しやすいと考えられる炭酸カルシウムはカルサイト(方解石)です。しかし、造礁サンゴはカルサイトと多形(同質異像)の関係にあり、準安定相であるアラゴナイト(あられ石)で骨格を形成しています。サンゴはどのようにアラゴナイトを形成するのか?この疑問を解き明かすべく、これまで鉱物学的知見をもとに研究を行ってきました。その研究成果について紹介します。
遺伝子は私たちの体を作るために必要な設計図で、DNAを遺伝情報媒体としてクロマチンという構造を作って細胞核の中に収納され、「いつ・どこで・どれくらい」機能を発揮するかコントロールされています。細胞核の中には遺伝子が活発に転写されている領域や、強く抑制されている領域が存在し、遺伝子が役割に応じて適切な区画に配置されることは堅牢かつ柔軟な転写制御に重要であると考えられています。植物の細胞核を材料に、環境ストレスや成長プロセスにおける蛍光顕微鏡を用いたイメージング、次世代シークエンサーを用いたゲノムワイド解析を通して、クロマチンの動的構造変化による遺伝子発現制御機構を明らかにする研究を行っています。