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2021.12.24

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山寺層 (山寺)および本郷層(寒河江市上野)を調査する地元高校生に研究アドバイス

井村匠助教(左)から岩石断面(本郷層の砂岩試料)の観察方法についてアドバイスを受ける山形南高等学校理数科地学班の皆さん=2021年12月5日、山形市の山形大学理学部


山形県立山形南高等学校理数科地学班の9名の皆さんが2021年12月5日と12月14日に山形大学理学部へ来訪され、各種岩石試料の切断作業と試料の観察を行い、研究アドバイスを受けました。

山形南高等学校理数科地学班では、山形市近隣に露出する地層を対象に調査が進められています。地学班の皆さんが対象とする地層は、火山噴出物(火砕岩)からなる「山寺層」(山形市山寺)、貝化石や生痕化石を含む砂岩である「本郷層」(寒河江市上野)です。今夏~秋にかけて行われた現地地質調査では、山寺層および本郷層から実際に岩石試料が採取されました。現在、二班に分かれて、山寺層および本郷層それぞれの起源を探るべく、採取した岩石試料の「分析」を試みています。

地学班の皆さんからの山形大学の小白川キャンパス機器分析センターへの岩石薄片の作製の依頼によって、今回の訪問が実現しました。

岩石試料の分析は、薄く研磨した岩石薄片を偏光顕微鏡で観察し、岩石に含まれる鉱物などを同定することで行われます。観察に用いる岩石薄片の作製のため、理学部を訪ねた地学班の皆さん。井村匠助教(火山学・地質学)をはじめ、湯口貴史准教授(岩石学・鉱物学)及び本学の学生スタッフも加わり、岩石の切断箇所の検討、薄片作製、観察方法についての実施指導が行われました。

今回の調査結果は、高校内のポスター発表会で報告されるとのこと。地学班のメンバーは、「調査が大きく進んだ」と訪問の手応えを話してくれました。

岩石薄片標本の作製と分析をサポートした井村匠助教(火山学・地質学)

岩石の切断箇所のアドバイスをする湯口貴史准教授(岩石学・鉱物学)(左)と地学班の皆さん=2021年12月5日、山形大学理学部

岩石薄片標本を偏光顕微鏡で観察し、岩石の特徴を探る地学班メンバー=2021年12月14日、山形大学理学部