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ホーム > 新着情報 > (特集)科研費取得教員の声-寄主シロアリとの共進化に伴う好白蟻性ハネカクシの多様化-(研究代表者:金尾太輔助教)
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ホーム > 新着情報 > (特集)科研費取得教員の声-寄主シロアリとの共進化に伴う好白蟻性ハネカクシの多様化-(研究代表者:金尾太輔助教)
2022.04.05
研究ニュース
ハネカクシという甲虫を初め、シロアリの巣にはシロアリではない昆虫も住んでおり、これらは好白蟻性昆虫と呼ばれています。好白蟻性昆虫は一般的に1種のシロアリを寄主としており、寄主との共進化の過程で、寄主の巣へ紛れ込むための特殊な形態や行動を進化させています。一方で、このような特殊な形態や行動がどのように多様化したのかという進化史の推定は、これまで十分に行われていません。
本研究は、好白蟻性昆虫の中で最も種多様性が高いハネカクシを対象に、シロアリ社会への適応や分布拡大に伴う地理的隔離、寄主転換などの様々な進化イベントに際して、ハネカクシの種や形態がどのように多様化してきたのかを明らかにすることを目的とします。特に本研究では、大規模なDNA情報や外部形態情報に加えて、筋肉構造や生殖器官などの内部形態情報をもとに進化史を推定することで、知見が非常に限られている好白蟻性ハネカクシの食性や生殖戦略などの生態面の進化についても明らかにしたいと考えています。また、これらの成果は、混乱するハネカクシの分類体系の改善にも貢献することが期待されます。
テングシロアリの仲間を寄主とする好白蟻性ハネカクシ@コスタリカ