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2022.10.11

研究ニュース

蔵王山の火山性土石流(ラハール)の研究成果が国際学術誌に掲載されました。(研究代表者:伴雅雄教授)

蔵王山は東北日本に位置する有数の活火山です。これまでに多数の噴火を繰り返してきました。蔵王山のような標高が高い火山では、噴火に伴ってラハールが発生することが想定されます。ラハールは主要河川を長距離にわたって流れ下り、大きな災害を引き起こす可能性があります。しかし、蔵王山のラハールについては、明治時代の噴火などでそれが発生したと考えられる古記録が見つかっている以外に、研究例が全くありませんでした。

私たちは地質調査を丹念に行い、過去のラハール堆積物を発見し、試料の室内分析も行って、噴火に伴うラハールが過去約8千年前から多数回発生してきたことやそれらのラハールの種類と特性を解明しました。明治時代に発生した御釜の最新の噴火に伴う可能性が高いラハール堆積物も発見されました。この成果は、火山防災の基礎資料として極めて重要なものになると考えられます。

この研究成果がQ1ジャーナルである国際学術誌(Journal of Volcanology and Geothermal Research)に掲載されましたので報告致します。

明治時代の噴火で山頂付近に降り積もった噴出物(右上囲み写真)を母材とするラハールが主要河川を約10 km流下して堆積したもの。

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