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2022.10.24

研究ニュース

IXPE衛星による超新星残骸カシオペア座A(Cas A)の観測結果が国際学術誌に掲載されました

2022年10月10日(米国時間)、IXPE衛星による超新星残骸カシオペア座A(Cas A)の観測結果が Astrophysical Journal誌に掲載されました。IXPEは2021年12月9日に打ち上げられた世界初のX線偏光撮像衛星であり、Cas AはIXPE衛星が最初に科学観測を行った天体です。
超新星残骸であるCas AをIXPEによって偏光観測する事で、目に見えない磁場の様子を可視化することができました。

超新星残骸では、星の爆発で外縁部に形成された衝撃波により、粒子が光の速度近くまで加速されます。X線放射は最近加速された粒子により、衝撃波の近傍でのみ生み出されるので、衝撃波に沿った円弧状に揃った磁場と高い偏光度が予想されていました。IXPEの結果は、我々の予想とは異なり、磁場は全体的に見れば中心から放射状に伸びていることがわかりました。また偏光度も低かったことから、粒子が加速される現場で、磁場が入り乱れていることを示しています。Cas A 以外の超新星残骸も観測されており、今後の結果が期待されます。

詳しくは、こちらをご覧下さい。

IXPEは米国とイタリアの主導する国際共同プロジェクトであり、日本からも大阪大学、広島大学、理化学研究所、山形大学、東京理科大、名古屋大学、中央大学が参加しています。

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