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希薄溶液中におけるLiイオン水和構造を中性子回折により解明

2018.06.22

概要

 水に溶けたイオンは、イオンの種類毎に特徴的な水和構造を形成します。イオンの水和構造に関して、これまでに多くの研究が報告されていますが、従来の研究では、実験や解析の容易さから飽和濃度に近い非常に濃厚な溶液を対象としてきました。

 化学分野の亀田恭男教授の研究グループは、イオン1個に対して100個程度の水分子を含む希薄溶液系の構造を6Li/7Li安定同位体試料を用いた中性子回折実験により明らかにしました。パルス中性子回折実験は世界最高のビーム強度を誇るJ-PARC MLF実験施設(茨城県東海村)で行いました。1mol% LiClおよび1mol% LiClO4溶液の解析結果から、低濃度ではLi+の水和数は約6である事が初めて明らかになりました。今回の結果は、従来報告されている濃厚溶液中における水和数(約4)とは大きく異なり、希薄溶液における構造解析が重要である事が示されました。

 本研究は、国際学術誌 Journal of Physical Chemistry B 電子版に2018年1月16日に公開されました。

(化学分野 亀田恭男 教授)

論文名

Neutron Diffraction Study on the Structure of Hydrated Li+ in Dilute Aqueous Solutions

雑誌名

Journal of Physical Chemistry B, 2018年, 122巻, 1695-1701頁

著者名

Yasuo Kameda, Shunya Maeda, Yuko Amo, Takeshi Usuki, Kazutaka Ikeda, Toshiya Otomo

図.png

中性子回折実験から明らかになった希薄溶液中におけるLi+の水和構造。
中心のLi+を6個の水分子が各々酸素原子を向ける配向で取り巻いている。

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